慶應義塾大学理工学部 物理学科

〒223-8522 神奈川県横浜市港北区日吉3-14-1
TEL 045-563-1141 / FAX 045-566-1672

解析力学


English page is not available. Sorry.
担当  江藤 幹雄
居室  22棟 208A号室
内線番号 47823 / 外線直通 045-566-1676

この講義について

「物理学A」、「物理学C」で学んだニュートン力学は、変分原理に 基づいて解析力学と呼ばれる新しい形式に体系化されます。それは 現代物理学の理論体系の基礎となるものです。本講義では、解析力学の うち、「ラグランジュの運動方程式」と「ハミルトンの正準方程式」に ついて解説をします。それを用いてエネルギーや運動量などの 保存法則の物理的な意味を考えます。解析力学を使うと力学の 演習問題を見通しよく、容易に解くことができますが、その力を身に つけることを目指します。


講義内容

次の講義計画で講義をおこないます。なお、講義の内容とその順番は 予告なく変更することがあります。

  1. 力学の原理 (計2回)
  2. ラグランジュの運動方程式 (計3回)
  3. 変分法と最小作用の原理 (計2回)
  4. 保存法則―エネルギーや運動量は何故保存するか― (計1回)
  5. 連成振動 (計2回)
  6. 電磁場中の荷電粒子の運動 (計1回)
  7. ハミルトンの正準方程式 (計2回)


参考書

●小出昭一郎: 「解析力学」 (岩波, 物理入門コース 2)
わかりやすい入門書。基本的な事項について丁寧に解説。
●ランダウ、リフシッツ: 「力学」 (東京図書)
力学の教科書の名著。かなり手ごわいが、一文、一句ごと、物理現象の 本質とは何かを考えながら、じっくり取り組んで欲しい。 [ランダウはロシアの物理学者。固体物理学など非常に多くの分野で業績が あり、液体ヘリウムの研究で1962年ノーベル賞を受賞。]
●原島 鮮: 「力学 II ―解析力学―」 (裳華房)
仮想仕事の原理、変分法から正準理論までを平易に説明した標準的な教科書。
●大貫義郎: 「解析力学」 (岩波, 物理テキストシリーズ 2)
モダンな視点からの記述が新鮮。説明も良く行き届いて親切。
●ゴールドスタイン: 「古典力学 (上, 下)」 (吉岡書店)
2巻にわたる大作。説明も詳しい。章末問題を集めた問題集も別にある。
●高橋 康 「量子力学を学ぶための解析力学入門」 (講談社)
量子力学を念頭に置いて、なぜ解析力学が必要かを説明。概念の 基礎的説明がじっくりと書かれている。


成績評価法

授業時間に演習問題のプリントを配布します (25題ほど)。その解法は講義中に 解説するか、解答のプリントを配ることで自習の便宜を図ります。 学期末試験には、プリントの演習問題 (またはその類題) の中から 問題を出します。成績上位 (約30%) のものをA、中位 (約40%) をB、 それ以下のものをCまたは不合格とします。

質問

質問のある諸君は、予め e-mail でアポを取ってください。

教員からの要望

9:00 ちょうどに講義を開始するので遅れないようにしてください。 10:30 ちょうどに終了するよう努めます (2限に矢上の講義を受講 するものがいるため)。


科目案内へ

江藤のホームページへ

物理学科のホームページへ


このページに関するご意見・ご質問は江藤 (eto の後に @rk.phys.keio.ac.jp) まで
Last updated at 13/04/2005