光学(学部3年生対象)

光学の分野のなかで、電磁光学(波動光学)を中心に講義します。また、幾何光学、結晶光学、非線形光学、量子光学に関して少し触れます。

光学とは、光と物質の相互作用の結果、光にどのような影響があるかを考える学問です。たとえば、レンズと相互作用した結果、光が曲がる、などです。当然、光と物質の相互作用の結果、物質にどのような影響があるかを考える学問もあります。それは物性物理学、量子エレクトロニクス、分光学など様々な学問があります。

光学というと、「幾何光学」をイメージされる人が多いと思います。幾何光学は非常に深遠かつ重要かつ実用的な学問です。しかし、カメラ用レンズの設計など、本格的に生業とする人以外は、基礎的な部分のみを押さえておけば十分と思っています。本講義で扱う幾何光学は初歩的な部分のみで、発展的部分については重要と思われることを定性的に説明するにとどめます。

物理学科の学生を対象としているので、なるべく物理の基礎の部分、即ち電磁気学(Maxwell方程式)からスタートして光とは何か、どのようなふるまいをするのか、ということについて講義します。Maxwell方程式よりスタートするため、当然古典的な光の描像について講義することになりますが、少しだけ量子力学的な光の描像についても講義します。

講義はパソコンを使って行いますが、式変形などでよく黒板も使いますので、ノートが必要です。講義中に使ったスライドはkeio.jpでダウンロードできるようにします。パスワードが必要ですが、最初の講義のときに言います。

レポート問題を出しますが、提出は義務ではありません。評価にも関係はありません。解いておいた方が良いとは思いますが。

期末試験をします。また、希望者には試験後に面接をします。

2020年度以降はいろいろと事情(特に授業の進め方、試験について)が変わるので、ここに書いたことがそのまま当てはまるとは限りません。