配属や進学をお考えの方へ

卒業研究での配属や大学院進学をお考えの方への情報です。
ごくかいつまんでで、しかも、まだ書きかけの感がありますが、、、。

分野

古池は一般相対論と量子情報理論などを研究分野としています。
ただ、ある年に募集する学生は原則一つの分野のみです。 主にその時々の研究室の学生さんの分布を見て考えています。
ある程度学生さんの需要を加味することはあります。

理論物理の卒研生・大学院生とは

卒研生・大学院生は、研究を始めるか、またはそのために知識を吸収している状態です。
一般的な心構え等は私には上手に説明できないので、 他の方々の研究室案内を読んだりして参考にしてください.
例えば、

(なお、上記をお読みになって感銘を受けたなら、もちろん遠慮なくそちらを志望してください。)

いずれにしても、理論物理は片手間にできるようなものではないので、devotion、dedication(「身を捧げる」や「全身全霊」が大袈裟なら「やるからには本気でとことん」くらいでしょうか)が必要です。大学院生は、同年代の人たちはもう働いていることを思いだし、大学院での活動は仕事である(少なくとも、OJTである)という意識を持ちましょう(給料は出ませんが)。学生気分では駄目です。

古池が重視していること:自律性

情報収集しましょう

我々のグループは人数が少ないです。 また、(外部の人を呼んで研究について話してもらう)セミナーをグループで定期的に行ってはいません。したがって、井の中の蛙にならないためには、

ことが絶対的に必要です(とくに大学院生には超必須)。
首都圏は幸い機会に恵まれていますし、現代はネットで簡単に情報収集できます。周囲との日常会話で情報交換するのも大切。

好奇心旺盛でこういうことが好きな人は当グループに向いているかも知れません。
一方、こういうことができない・したくない人は、あまり当グループにはふさわしくないと思われます(修士課程修了もはたして、、、)。

質問・議論しましょう

少数グループで成長機会を多く得るには、密に相互作用して実効的に人数を増やすこと、すなわち、

ことも非常に大事になってきます。
上記セミナー等と同様、自分で成長機会を掴もうとしない人は置いてきぼりになります。 掴もうとする人には助言は惜しみません。
議論は楽しいですよ。

具体的な方針

当研究室は、多くの研究室と比べて、おそらくより多くの自主性を必要とすると思います。
また、大学院生は対等な、そしてできるだけ独立した研究者として扱います。

研究テーマ

研究テーマ探し・選びについて、本人が動かない限り何も発生しません。
最初はゼロの状態でもよいので相談してください。一緒に考えていきましょう。
自分から動く人にはアドバイスや相談を惜しむことはないです(一方、言われるまで相談にすら来ない人はアウト)。
そのためにも、ふだんから学外を含め情報収集・耳学問をすることが大事です。

ゼミ

研究を始めるためには、自分で論文を読めることが必要です。
そのためにはもちろん、まず教科書(レベルは多様)を読みこなす力を付ける必要があります。
人によっては学部時代とは全く異なる深さの理解を求められることに驚くかも知れません。
ということで、卒研生、M1(前期)の生活の中心はゼミ(輪講)とその準備になります。題材(テキスト)については相談しましょう。

輪講のしかたについては、ネットでも良い指南がすぐ見つかります。例えば(数学分野ですが、共通点は多い)、

(古池はこの方々に面識はありません。もちろん、お読みになり感銘を受けたならその道に進むのもよいと思います。)

初心者のうちは次のようなことが目標になります。

  1. テキストの中で自分が十分理解していない点に気づける。
  2. 自分が十分理解していない点について(他の人と議論したり他の本を読むなどして)ゼミ発表より前に解決できる。
  3. 他の人の発表の際、自分がわからない点について必ず質問する。
  4. 自分たちで議論することにより(指導者なしで)最終的にテキストを正しく理解できる。
  5. 指導者のOKが出ても安心せずわからない点を追求する。指導者も正しいと限らないことをいつも意識する。

卒業研究期間に(遅くとも M1 の前期までに)できるようになると良いですね。それに伴い思考力も高まっているはずです。
このあたりについてはしっかりと指導していきます。

テキストを読みある程度知識がついたら、次はテーマを絞って論文を探して読んでいくことになります。その中で研究テーマを探していきましょう。


古池達彦