研究内容

≪研究キーワード≫
磁性物理学、スピントロニクス、スピンダイナミクス、ナノ磁性

≪研究紹介≫
能崎研究室では、強磁性金属中において電子系やフォノン系と強く結合するスピン角運動量のダイナミクスを制御する研究を行っています。3つの系を介したエネルギー緩和現象の理解は、スピン角運動量の回転や反転を利用する磁気デバイス(磁気センサーやハードディスク装置、次世代の万能メモリとして期待されるMagnetic-RAM)の高機能化に不可欠です。研究室では、数十ナノメートルスケールで面内形状を加工できる電子線描画装置と、結晶構造を制御しながらオングストロームオーダーで膜厚を制御できるエピタキシャル成膜装置を用いてナノ磁性体を作成し、伝導電子とスピンの相互作用を利用した高感度な電気的検出法により、GHz超のスピンダイナミクスを測定し、ピコ秒オーダーの超高速なスピン反転の実現を目指しています。さらに基礎物理の観点から、スピン緩和距離や交換結合長などのスピン特性長以下に微細加工したナノ強磁性体に出現する様々な量子効果の発現機構についても研究を進めています。

≪研究テーマ≫
(1)マイクロ波による磁化の非線形応答特性の解明と次世代磁気記録への応用
(2)電荷の流れを伴わずスピン角運動量のみが移動する純スピン流と磁化の相互作用
(3)強磁性細線や強磁性円盤に閉じ込められた磁壁や磁気渦、スピン波のダイナミクス解析
(4)力学的回転運動を利用した純スピン流生成実験
(5)単結晶強磁性薄膜における異方性磁化緩和機構

≪学生へのメッセージ≫
強磁性体内では、伝導電子のスピン角運動量が偏っているため、アップもしくはダウンスピンのどちらかを選択的に取り出すことが出来ます。このようなスピン流をデバイス応用につなげる「スピントロニクス」は、10年ほど前から爆発的に研究が盛んになった比較的若い分野です。にも関わらず、スピントロニクス研究によって発見された巨大磁気抵抗効果に対して2007年にノーベル物理学賞が贈られており、非常にチャレンジングかつアクティブな研究分野と言えます。この分野で世界をリードする研究者になりたいという野心溢れる学生を待っています。

≪研究室紹介ビデオ≫

磁性研究室(近角研・宮島研・能崎研)卒業生の進路

≪企業≫
東芝、ソニー、新日鐡、京セラ、NEC、ヘンケルジャパン、パナソニック、TDK、 日立、キヤノン、日本経済新聞、住友金属、三菱電機、NTT、東日本旅客鉄道株式会社、 コニカ、富士通、村田製作所、日本IBM、日立GST、日本ヒューレット・パッカード、 野村総研、大日本印刷、ING生命、日本ユニシス、リクルート、キーエンス、みずほ証券、 東京電力、

≪研究機関≫
神奈川県産業技術総合研究所、理化学研究所、産業技術総合研究所、科学技術庁金属材料研究所、 物質・材料研究機構

≪大学≫
東京大学物性研究所(教授)、山形大学電気電子工学科(教授)、信州大学教育学部(教授)、 慶應義塾大学理工学部(准教授)、福岡大学理学部(准教授)、York Univ.(UK), Dept. of Electronics(Professor)、 東京大学大学院理学系研究科(特任助教)、名古屋工業大学電気電子工学科(助教)

≪その他≫
横須賀米海軍病院、横浜市水道局、韮崎工業高等学校、・・・

研究設備

  • 垂直磁場マイクロ波プローバ装置(67 GHz, 2 T)面内・垂直磁場切替型マイクロ波プローバ装置面内磁場マイクロ波プローバ装置
    垂直磁場マイクロ波プローバ装置(67 GHz, 2 T)面内・垂直磁場切替型マイクロ波プローバ装置面内磁場マイクロ波プローバ装置
  • 5元マグネトロンスパッタ装置マイクロBLS装置低温プローバ装置
    5元マグネトロンスパッタ装置マイクロBLS装置低温プローバ装置
  • 走査型プローブ顕微鏡試料共振型磁力計レーザー直接描画装置
    走査型プローブ顕微鏡試料共振型磁力計レーザー直接描画装置
  • 超高真空分子線蒸着器直流/交流マグネトロンスパッタ電子線描画装置
    超高真空分子線蒸着器直流/交流マグネトロンスパッタ電子線描画装置
  • Ar+ミリング装置高周波応答測定システム走査型ホールプローブ顕微鏡
    Ar+ミリング装置高周波応答測定システム走査型ホールプローブ顕微鏡

研究室の様子(アルバム)

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