VOICE在学生の声

在学生の声 

花井さん(博士課程)

物理学というと、何か「自然現象」の疑問を解決する学問というイメージがあるかと思いますが、僕はより一般に「問題を解決する考え方」の学問であると考えています。基本原理に立ち返り、物事をどう捉え、どう表現するのか。物理を学ぶことは、様々な問題に応用できる思考力の鍛錬になります。現在は本や論文で、先人による叡智や思考を得られます。また物理学科では少人数で交流がしやすく、個性溢れる思考に巡り会えるという特徴もあります。物理学科で得た考え方や知識は、きっと将来自分を助けることになると思います。

佐藤さん(博士課程)

物理学の対象と聞くと,どのような印象を抱くでしょうか.投てき物体の軌跡や電気回路の抵抗といった声が挙がるかもしれません.もちろんそのような側面も否定できませんが,より一般に,物理学は「自然現象」を対象とし,様々な実験と理論モデルの両面からその本質を捉えようとする試みと言えます.私は,生物物理という分野の研究室に属し,我々生命体を構成する生体分子のはたらきについて研究しています.異なる階層にある現象を扱えることは物理学の驚嘆すべき点の一つでしょう.物理学科で先人の足跡を学ぶ意義は,知識のみならず,身近な事象を認識し,把捉する足掛かりを得られることにあると考えます.ぜひ本学科で共に物理を学んでみませんか.

岩崎さん(修士課程)

物理学とは、理論と実験から物理現象の本質を解き明かしていく学問です。 私は、物質表面に励起される原子サイズよりも小さい微小な波の振幅を、レーザーを用いて高精度に計測する手法を開発しています。 この研究では、レーザーの状態、試料の状態、実験室の環境など様々な要素が絡み合うため結果の解釈が難しいこともありますが、その分、実験を行っていくうちに精度を制限している要因が少しずつ見えてくる過程に感じる喜びもひとしおです。 さらに研究を積み重ねた先に本質を掴めたときには、如何なるものにも代え難い感動を得ることができ、これが物理学の醍醐味なのではないかと思います。 また、このような体験ができるのは、深いディスカッションを交わすことができる優秀な仲間、研究全般について的確なアドバイスをくださる教授、整った設備など、慶應の物理学科ならではの恵まれた環境のおかげでもあると思います。